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2015.09.01 十三浜わかめうどん夢倶楽部

七ヶ宿のNPO法人が支える「十三浜わかめうどん」

「山と海のコラボレーション」が、震災復興のひとつの特産品で実現しました。石巻市北上町の「十三浜わかめうどん」です。
うどん作りの手助けをしたのは、かねてから宮城県七ヶ宿町でピザレストランを営んでいた海藤節生さん。試行錯誤を繰り返し、そして白石温麺の製造メーカーなどの協力も受けながら、2015年3月より販売がスタートしました。

震災後被災地に入りボランティア活動を展開

十三浜わかめうどんのボランティアメンバー

七ヶ宿でNPO法人水守の郷・七ヶ宿を運営する海藤節生さん。2011年3月11日の東日本大震災後、沿岸部の状況を聞くにつれ、いてもたってもいられなくなり3月下旬に沿岸部にボランティア活動へ向かいます。シンガーソングライターでもある海藤さんは自身のピザレストランを拠点にし、NPO法人などの活動を展開しています。

「自分の普段の活動以外で『なんかおかしい!』、そんな風に疑問に思ったことは市民活動のような形でいままでも動いてきました。ですが、東日本大震災。これは国の一大危機です。沿岸部の人たちの暮らしをなんとかしていかなければと強く感じ、仲間たちと沿岸部へと向かいました」と海藤さんは当時を振り返ります。

十三浜へチェーンソーを持って向かう

海藤さんが被災地へ向かった当時は、まだ沿岸部に拠点を置いての直接的なボランティアができにくい状況がありました。そこで海藤さんは、仲間たちと登米市東和町で拠点を作り、モンベルなどのアウトドアメーカーなどの協力も得て、被災地支援をスタートさせます。
混沌とした状況でしたが、それでも歌津や志津川などの現地の状況が段々とわかり、2,3日すると組織として機能し始めてきました。
そこで現地ボランティアの方に東和の拠点はいったん任せ、海藤さんは七ヶ宿に戻ってきました。「その頃ですかね、石巻の十三浜のことを知ったのは」。もともと十三浜の小指(こざし)という地区に、海藤さんの知り合いがいました。津波であがった木の伐採のために「チェーンソーを貸して欲しい」との連絡を受け、現地に向かいます。

徐々に復興する浜でピザを焼こうと決意

石巻十三浜小指地区の復興の様子

海藤さんたちは木の伐採のため、現地に入りましたが、当初は苦労の連続でした。十三浜は小さな地域がいくつも続くエリアです。大がかりな支援が届きにくい地域ということもあり、建造物の解体や危険木の駆除などが遅れていました。海藤さんは、東京などにも支援を要請し、延べ200名以上のボランティアを集め、十三浜の瓦礫処理にあたります。
また瓦礫撤去が終わると、今度は石を拾い、トラクターをいれて畑作りも行いました。将来を見据えての活動です。2012年の夏にはここで生産された野菜が収穫され、仮設住宅に移りだした人たちに配られました。
震災の爪痕が生々しかった十三浜にも、やがて重機が入り、徐々に震災の傷跡が取り除かれていきました。少しずつ落ち着き始めた十三浜で、海藤さんは自らのピザを焼き「十三浜のみんなに食べてもらいたい」そんな風に考えるようになります。

こうして復興のシンボルとなりうる場所が生まれた

十三浜わかめの収穫風景

「ピザを食べてもらいたい」といっても十三浜には窯もなにもありません。そこで海藤さんは、ボランティアの人たちと協力し、2012年3月石窯造り、さらにはウッドデッキまで作りはじめてしまいます。こうしてその年の夏には、ピザ窯も完成。念願かなって地元の人たちにピザを食べてもらえるようになりました。
こうして現地の人たちと交流を深めていった海藤さん。
現地の人のワカメ漁などで、あまったメカブをとった残りの芯の部分が廃棄物になっていることを知ります。これをなんとかできないかと、白石の「きちみ製麺」に相談し「わかめうーめん」を作るプロジェクトをスタートさせます。2012年夏には試作品が完成、秋には全国発売されました。

うーめんからうどんへ、新たな挑戦

十三浜わかめうどんのたねの画像

わかめうーめんの成功をもとに、次ぎへの挑戦が全て現地生産による「わかめうどん」作りです。
全国に有名な三陸ワカメ、特に十三浜は北上川と太平洋がぶつかる豊かな環境に恵まれた地域で、海産物豊富な漁場です。このワカメをメインにしたうどんはきっと人気が出るはず。
そして十三浜を震災以前の活気ある港町にしたい。そんな想いから始まった生うどんの製麺事業。わかめうーめんを共同開発した「きちみ製麺」の協力もあり、プロジェクトは着々と進行、2015年3月に販売開始にまでこぎつけました。

ぜひこの軌跡も一緒に浜の香りいっぱいのうどんを味わってみてください。次回のブログでは、このわかめうどん誕生秘話をもっともっと詳しくお伝えいたします。お楽しみに!

十三浜ワカメうどん夢倶楽部

十三浜わかめうどん夢倶楽部

ワカメ漁が盛んな十三浜は東日本大震災で甚大な津波被害に遭いました。
“昔のような活気のある港町に戻したい”思いで
ワカメ漁を再開。
地元住民の有志や十三浜を応援している人たちが一体となり
港町再生の夢をのせ
特産品を使った商品づくりなどに挑戦し続けています。

住所|宮城県石巻市十三浜
https://13wakameudon.stores.jp/

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